殺戮都市~バベル~

日本刀の切っ先をルークに向け、深呼吸を一つ。


ピリピリとした空気が、俺を包み込んでいるようだ。


それでも、松田と戦った時のような、肉を削ぎ落とされそうな感覚は一切ない。


やはりルークに、脅威を感じないのだ。


おっさんが、その部下が、ルークの足元で攻撃を続ける。


内藤さんも果敢に攻撃を仕掛け、チャンスが来るのを待っている。


そして……その時は来た。


ルークが、足元に群がる人達を掴もうと、手を地面の方に伸ばしたのだ。







ここだ!







心の中でそう叫んで、俺はその手に向かって駆け出した!


「ま、待て!真治君!それは……」


おっさんが俺を見て、止めようとするけど関係ない!


素早く駆け寄り、伸ばされた腕に飛び乗った俺は、その腕を駆け登る為に一歩踏み出した。


……と、同時に、腕を振り上げるルーク!


「殴り付けるまで待たんか!」


おっさんは、この事を言っていたのか……。


ルークの腕の振り上げで、宙に飛ばされる危険性があったのだ。


やっぱり、俺よりもずっと戦い方を知っている。


でも、そんな失敗はしない!


腕が振り上げられた直後、俺はそれから逃げるようにして、ルークの胸部へと飛び付いた。