殺戮都市~バベル~

「我が軍の大将、黒井風助は、他軍との戦闘を続行する事を望んだんだ。南軍は馴れ合わない。他軍は全て敵だとね」


……思い返してみれば、東軍に行った時は、津堂を殺すという目的があったから、一時的に狩野達と手を組んだけど、それ以外は南軍として他軍と戦い続けていた。


西軍の味方をした俺とも戦ったし、そこは黒井らしいと言えば黒井らしい。


「……黒井もバベルの塔に行ってくれれば良いのに。協力するつもりがないって事ですかね」


「他軍は敵だと言い切ったんだ。黒井一人になっても戦い続けるだろうよ」


フウッとタバコの煙を吐いて、ぼんやりと空を見上げている内藤さん。


その視線の先には、白く輝くバベルの塔があった。


「……同じ人間なのに、協力出来ないって悲しいですね。俺が出会った人達は、敵味方の垣根なく協力する人が多かったですけど」


「それは、きっと少年がそうさせたんだろうな。世の中、それが出来ないやつがいる。周りに敵だけを作り、戦うやつがね。共に歩む道を選択出来ないんだよ。少年と違って」


……真面目な話をしているのに、この姿のせいで不真面目に思えるのはなぜだろう。


でも、内藤さんと話せて良かった。