殺戮都市~バベル~

死神を先頭に、東軍と南軍を仕切る光の壁に向かって歩く。


女の子は何も喋らない。


そりゃそうか。


助ける……なんて言っても、本当はどこに連れて行こうとしているんだと疑ってしまうよな。


なんとか、この暗い雰囲気を変えないと。


「あ、あの……ところで吹雪さん達は、どうして南軍に?何か目的があるって聞きましたけど」


死神と吹雪さんの腕を飾る緑の光。


他軍の人が、ここまで来て何をしようとしているのか興味がある。


「今の少年には関係のない事だ。私達は仲間を探している。誰も考えない事を成す為に必要な仲間をな」


「まあ、恵梨香の言い方は悪いけど、そう言う事。少年がもっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっと……強くなったら、スカウトに来るかもね」


……どれだけ強くならなきゃならないんだよ。


でも、それほどこの二人には大きな目的があるんだろうな。


戦いたくないなんて言ってる俺には、無縁の事だろう。


話しながら東軍に向かって、しばらく歩いていた時だった。


正面にあるビルの階段。


そこに腰掛けていた男が、ゆっくりと立ち上がって、俺達をジッと見詰めたのだ。