殺戮都市~バベル~

しかし、その攻撃を、松田は握り締めた鞭の柄で受け止めたのだ。


柄の長さ、約30センチ。


その真ん中を握っていて、上下10センチずつくらいしか受け止められるような場所はないのに。


的確に、その場所で俺の攻撃を受け止めていた。


「どうした?それが速さの限界か?」


「ま、まだまだっ!」


松田に挑発され、再度斬り付けようと刃を返して、腹部目掛けて日本刀を振るう。


だが、それすらも松田は、鞭の柄を先回りさせて受け止めたのだ。


そして……その行動で引っ張られた鞭が、再び俺に襲い掛かった。


さあ、どうすると言わんばかりに、ニヤリを笑って俺を見下す松田。


この攻撃は……回避しようがない!


斬り込む為に一歩踏み込んで、まだ足が地面に付いていないのに、どうあっても回避するなんて出来ないぞ!


頭上から、チェーンソーが迫って来るような恐怖の中で……俺の右の頬に、鈍い痛みが走った。


ゴツッと耳元で音が聞こえ、目の前が一瞬真っ暗になる衝撃と鈍い痛みを感じて……俺は左側に弾き飛ばされた。


ゴロゴロと床を転がり、慌てて起き上がった俺が見た物は、槍の柄で鞭を上に弾いている名鳥の姿だった。