ドゥン!
と、銃声が聞こえた瞬間。
この攻撃は当たらないと、俺でさえわかってしまった。
名鳥が散弾銃を取り出した瞬間、鞭がその銃口を下から弾いて、松田の頭上に放たれたから。
しかも、体勢を低くして当たらないようにしている辺り、ギリギリではなく、余裕をもって回避しようとしているのがわかる。
「銃がどれほどの物かと思ったが、やはり低レベルの武器だな。回避は容易だ」
松田はそう言うけど、それでも当たりさえすれば倒せるんじゃないのか。
「今のタイミングで避けられるとか……ありえないだろ」
いつもなら、こんな時にはハハッと苦笑いを浮かべるはずの名鳥。
それなのに、その顔はいつもは見ないような険しい表情で。
散弾銃から手を放して槍を握ると、低い体勢の松田に駆け寄った。
俺も……ここで行くしかない!
どちらかが鞭の動きを止める事が出来れば、もう片方が攻撃出来るから。
前後から挟んだ同時攻撃すらも防御するこいつに、それが通用するかは別問題だけど。
でも……やるしかない!!
この松田のペースを崩して、こちらのペースに持って行く為には!



