殺戮都市~バベル~

槍が、松田に突き付けられる。


それを、金属の柄で弾くと同時に、鞭の部分が名鳥に襲い掛かる。


ほんの少しだけど、この攻防を見ていて、松田の鞭の恐ろしさがわかったような気がした。


名鳥の槍を柄で弾く。


まあ、俺なんかは蹴りで弾かれたけど。


そして、そのまま振り上げた鞭が、名鳥への攻撃となって襲い掛かる。


それも、一度受け止めたら防御出来るという、点の攻撃ではない。


生き物のように蠢いて、鞭全体を防御しなければならない、線の攻撃なのだ。


それが松田を守り、中心にいる松田自身も相当強い。


武器を持たずに生身で戦っても、間違いなく一方的に俺がやられてしまうだろう。


強いやつは強くなる……そんな印象を受けた。


「くっ!やっぱり槍だけだときついか」


果敢に攻撃を仕掛ける名鳥が、槍から右手を放した。


その動きに、松田が警戒して後退する。


だが、それは松田にとって最大のミスだったかもしれない。


名鳥が取り出したのは散弾銃。


銃口を松田に向けて、引き金に指を掛ける。


実装されたばかりの武器に対して、どう対応すれば良いか判断出来ないのだろう。


そんな松田を嘲笑うかのように、散弾銃の銃口が火を噴いた。