殺戮都市~バベル~

その言葉の一つ、行動の一つが、鞭と同じような鋭さと破壊力を持って俺に襲い掛かる。


本当にこの人が最強なんだとわかる、恐ろしいほどの圧迫感に潰されてしまいそう。


事実、俺が攻撃を仕掛けたのに、松田の一動作で防御に回らざるを得なくなった。


そんな、一撃で攻守をひっくり返せるほど圧倒的な力を持つ男を前に……正直、俺はどうすれば良いかわからなくて、名鳥が動くのを待っていた。


「真治君、怪我はしてないか?かなり危ないように見えたけど」


「だ、大丈夫だと思い……ます」


痛みは感じないけど、断言出来ないのは本当に怪我をしていないかわからないから。


興奮状態であり、半ばパニック状態でもある。


名鳥と一緒に戦わなければならないのに、次に踏み込むのが怖い。


直接PBMを破壊出来ないなら、手足を斬り落とせば良い。


俺達は、どれだけ楽天的に考えていたんだよ。


抵抗するなら、抵抗出来なくするなんて、強者が言える言葉だ。


俺には、それをする事も、容易に口に出す事も出来ないくらいの実力差があると、一瞬で思い知らされた。


近付く事も出来ないこの状況で、俺がそれをするにはまさに命懸けなのだと。