殺戮都市~バベル~

あれが何なのかはわからないけど、武器レベルが上がって発生した物だという事はわかっている。


「やれやれ。こんな事になるなら、俺よりも明ちゃんの方が良かったかな。あの子ならきっと、俺よりもずっと上手くやれるんだけどな」


バルコニーに置かれている椅子に腰掛けて、ポケットからタバコを取り出してまた吸い始める名鳥。


この人、どれだけタバコを吸うつもりだよ。


雪子さんも気付いたらタバコを吸っていたけど、名鳥はそれ以上だ。


酸素を吸うみたいにタバコの煙を吸ってるよ。


「狩野って名鳥さんがそこまで言うほど強いんですか?確かに黒井と互角に戦ってはいましたけど……」


なんだか、本当の実力は隠しているみたいな感じではあったし、あれからさらに武器レベルを上げられると考えれば、強いのは理解出来るんだけど。


「ああ……あの子は強いよ。特に身のこなしが美しいんだ。水が流れるような、滑らかな動きで、時に激流のように押し流す。しなやかな身体の動きに舞う長い黒髪。敵を狙っている時の冷たい目も綺麗だ。プロポーションも良いしね」


空を見上げて、ウットリとした表情を浮かべる名鳥に、恵梨香さんと神谷は顔をドン引きしている様子だった。