殺戮都市~バベル~

しかし、そんな神谷の声などお構いなしに、改めて武器を構える川崎。


もう、このレベルの戦いともなると、PBMを取り出して回復なんてしている余裕がない。


どちらが相手を倒すかの勝負。


そして……川崎の目は、それを諦めているような目じゃない。


これだけの負傷をしてなお、俺を殺そうとしている目だ。


大きな一撃を入れる事が出来たのに、全然優位に立っている気がしないな。


川崎が負傷しているなんて考えない。


最後に立っている方が勝者ならば、まだどちらも勝者ではないのだから。


深呼吸を一つ。


こんな状況でも、どう攻めれば良いのかわからない中で、俺は川崎に向かって駆け出した。


俺の動きに合わせて、武器を構えて迎え撃つ様子の川崎。


横一文字に振るった日本刀を盾で受け止めて、それを回転させる。


速度、威力、負傷する前と全く変わらない!


だけど、俺もこの攻撃で決めようとは思っていない!


盾に接触すると同時に日本刀を上に振り上げ、縦に素早く振り下ろした。






……つもりだったけど。






それにすら反応した川崎は、頭上に掲げたシンガータでそれを受け止めたのだ。


そして次の瞬間。


どこにそんな余力があるのか、俺の腹部に痛烈な蹴りを放った。