殺戮都市~バベル~

「いけないいけない、サボってると怒られるわ」


死神も強いけど、吹雪さんも相当強い。


フリスビー状の武器を振りかぶって投げ付けると、槍を持った女に、一直線に向かって飛ぶ。


そして、背中に直撃すると、円の半分ほどが身体に刺さって動きを止めたのだ。


当然、女は倒れる。


地面に倒れて、光の粒へと変化すると同時に、武器も消えて吹雪さんの手に持戻ったのだ。


「さてさて、後半分!で、少年はなんでそんなところに突っ立ってるの?恵梨香にやられても知らないよ」


なんでって、ここは南軍だし、北軍の吹雪さん達がいる方がおかしいように思えるんだけど。


でも……この胸くそ悪いオークションの主催者と、参加者を殺している死神の姿を見て、不思議と爽快感を覚えた。


人を殺している事に……ではなく、悪人を成敗していると思えたから。


そんな事を考えてる間にも、死神と吹雪さんは次々と襲い掛かる人を撃破して……。


気付いた時には、この交差点にいるのは俺達だけになっていた。


「……この地域が一番酷いな。黒幕がよほど下劣な男なのだろう」


血の海の中にたたずみ、呆れたように首を横に振った死神。


そして……道の脇にいた俺に気付いたのか、ゆっくりとこちらに向かって歩いて来たのだ。