殺戮都市~バベル~

「一斉に掛かるぞ!いくら死神でも、この人数なら勝てるはずだ!」


「おうよ!」


残った人達は……およそ20人。


俺が死神の立場だったら、逃げる事しか考えない。


だけど、死神は違った。


「ほう。敵の実力を見誤り、勝てるかもしれないという幻想を抱くか。歯向かう者は容赦しないぞ」


ゆらりと、陽炎でも見ているかのような不思議な動きでステージから下り、取り囲んだ人達を見回した。


それぞれ武器を抜いて、死神に飛び掛るタイミングを見計らっている男女。


その中の一人が焦ったのか、ボウガンのボルトを放った。


しかし、死神はトンファーで軽くそれを弾き、ボウガンを持っている男に素早く駆け寄ったのだ。


一方的な戦い。


そこにいる誰もが、死神が動いた事に気付いていないようで。


目で追った時には、既に三人か攻撃されていた。


一撃が重い。


トンファーなんて打撃武器で、容易に人の首を弾き飛ばすなんて……。


武器を強化すれば、ここまで強くなるのか?


「背中ががら空きだぜ!もらった!!」


その中で一人、まだ強いと思われる男が、斧を振り上げて死神の背後から襲い掛かる。


死神は振り返らない。


やられるのか!?


と、思った時。


俺の顔の横を、何かが高速で飛んで、男の首を刎ね飛ばしたのだ。