殺戮都市~バベル~

そして俺達は、恵梨香さんの提案通り、一旦東軍側に向かって移動を開始した。


こんな単純な作戦で上手く行くかどうかはわからない。


でも、もしも川崎に遭遇したとしても、そこで負けるようでは松田を倒すのは不可能という事だよな。


松田が北軍の絶対王者だと言うのなら、松田より強いやつはいないって事だから。


もちろん、武器の相性もあるだろうし、一概にそうだとは言えないだろうけど。


「ところで恵梨香ちゃんさ、松田は学校にいるんだろ?奇襲っつっても、どこにいるかがわからなかったら、奇襲なんてかけられないよね?」


大きなあくびを一つ、ボリボリと頭を掻きながら、名鳥が恵梨香さんに尋ねた。


まあ、そうだよな。


場所がわからないというのは厳しいし、さらに言えば、何階にいるのかというのも気になる。


「ふむ、確かにそうだな。私がいた時と変わっていなければ、達也は校長室にいるはずだ。中庭が見える場所だが……それゆえに、奇襲は高難度だぞ。名鳥と少年にかかっていると言っても過言ではないな」


「……そんな難しい事を俺達にさせようとしたのかよ。結構鬼だな」


名鳥は恵梨香さんと付き合いが浅いから、そう感じるかもしれないけど、恵梨香さんの要求なんて、いつもこんな感じなんだよな。