殺戮都市~バベル~

外に出た俺は、先に出ていた皆の視線を集めた。


恐らく興味は、俺が大山田に何をされたかという事だけど……あの話の内容は言えないよな。


「坊主……なんて言うかその……まあ、色んな経験をして大人になるんだ。良いな?」


名鳥が何を言っているのか、正直全然わからない。


何か変な事をされたとか思っているんだろうな。


「ようやく全員揃ったか。では行くとしよう。川崎との遭遇は避けたい。今までは西軍よりに進んでいたが、ここは裏をかいて東軍よりに北上するというのはどうだろう?」


恵梨香さんなんて、俺が何をしていたか訊こうともせずに、話を進めようとしている。


訊かれても言えないから、もう話を進めてくれ。


「俺はそれで構わねえよ?ただ、あの男を出し抜くのは相当厳しいんじゃないか?」


腕組みをして首を傾げながら、神谷が恵梨香さんにそう言った。


北軍にしかわからない会話だろうけど、お互いに北軍の事を熟知していてなお、出し抜くのが難しい相手。


もうすでに、この話を聞いているだけで、遭遇したくない相手だ。


川崎龍太郎……恵梨香さんと神谷が避ける男が、どんなやつかは気になったけど。