殺戮都市~バベル~

「おいガキ……それを俺によこせ!その刀の価値を知らねえやつが持ってても無意味だからな。売れば金になるんだよ、さあ、よこせ!」


包丁を握り締め、俺に歩み寄る鬼頭。


「ちょ、ちょっと何言ってるの!?自分が刀を引けなかったからって!」


手に入れたボウガンを鬼頭に向けて、震えながら俺をかばってくれる明美さん。


だけど、鬼頭はそれに動じない。


「……誰に何を向けてんだ?人を脅す時はよ、しっかり頭を狙えよ。殺す気もねえのに、人を脅してんじゃねえぞ!」


そう言い、明美さんのボウガンを掴んで上に向け、その頬を叩く。


「あうっ」と、小さく声を上げて倒れた明美さんを見て、俺は慌てて日本刀を前に出した。


「じょ、女性に乱暴は……やめて下さい。これなら渡しますから」


これは逃げてるわけじゃない。


明美さんを助ける為に、仕方なくやっている事なんだと自分に言い聞かせて。


「そうそう、最初からそうやって、大人しく渡しておけば痛い目を見ずに済むんだよ」


ニヤリと、悪そうな笑みを浮かべて、俺の手から日本刀を奪い取った鬼頭。


早速、鞘から刀身を抜いて嬉しそうにそれを眺める。


だけど……次の瞬間、鬼頭の手から日本刀が消えてしまったのだ。