わたしは仲良くなってすぐに
菜々美が、本当は寂しがり屋で
どれだけ男っぽくても
女の子な部分があることに気づいた。

それでも、素直じゃない彼女は
必死でその、部分を隠していた。


わたしは軽蔑されようと、
菜々美に、今のあたしを伝えた
知っても、あたしを受け入れてほしかった。


「そんなんさ、しょうがないんじゃない?」

菜々美っぽい、答えだった

「だってさ、
姉さんがいくら仕事で
くそまじめに働いて、
タバコなんて吸いませんって顔して
にこにこ働いてても、
休憩入ったらタバコすぱすぱ吸って、
疲れたーって。
どっちも姉さんじゃん?
じゃあさ、
ママなとこと
女のとこがあっても
当たり前なんじゃないの?」

「相手が悪いだけで。」

と、小さな声で付け足した。

菜々美の優しさを、感じた。

あたしは

「そうだね。」と、答え
「ありがと。」と、付け足した。