タコさん、キツネさんという2人のトモダチに出会えました。
お母さん達には内緒だけど、2人に出会って、前に進んで行こうって気持ちが生まれた。

「お母さんの望むような生き方はできないけど……自分らしくいれたらいいと思う。誰のことも気にせず……自分を信じて生きたい……」


漢字が読めなくても、周りの人が言ってることが分からなくても、おかしな勘違いを生んだとしても……


『今、私はここに生きてる。』


それを一番、大事にしたい……




ーーーいつの間にか、大きな涙の粒が目からこぼれ落ちてました。

お父さんもお母さんも、大ちゃんも月ちゃんも……
同じように皆、泣いてた……。


お母さんは正面に立ってた私の手を握りしめました。
鼻水を吸いながら、両手でぎゅっと握ってくれた。
それから……


「ごめんね……乃々果………」

声を震わせて謝りました。
握られてる手が痛くなるくらいの強い力で握りしめながら、続きを言いました。

「たくさんの苦痛を与えてごめんね……お母さんは……覚悟が足らなさ過ぎたね……」

私が学習障害があると分かり、絶望的な気分になった…。
我が子の未来を考えると、不安で仕様がなかった…と、お母さんは話しました。

「もっと早く……いろんな人に手を借りてさえいれば、乃々果を……ここまで追い詰めることもなかったのに………」


プライドが高いばかりにできなかった…。
こんな情けない母親で…本当に申し訳ない……。