誰一人として、声をかけてくれる人はいなくても、「こどく」だと認めたくありませんでした。

自分の気持ちを押し殺して生きてきました。
他の人とは違う自分を、認めたくない気持ちもありました。


でも…


でも………


「…お母さん……私はやっぱり一人なんだよ……どんなに普通の子と同じ顔してても……やっぱり皆と違う…!それは…お父さんやお母さんのせいじゃない……!でも……私自身のせいでもない……!!」


心の中を全部吐き出すように声を出しました。
ノドの奥から出てくる声は、泣き声でも話し声でもなく、叫びに近かった。

し…んと静まり返った部屋の中で、私の息の音だけが響いてました……。
お母さんは何も言わず、黙ったままこっちを見てました。

「私……このまま学校へ行き続けたら…いつか自分がダメになるって思った…。自分の生まれきた意味も、どうして生きてるのかも見つけられないまま……いつか立ち上がれなくなる日まで…学校へ行き続けなければならない……そう思ったら……どうしてもここにはいれなかった……」

家出をしてごめんなさい…と思う気持ちよりも、分かって欲しい気持ちの方が強かった。
お母さんに私の言葉を聞いてもらって、理解してもらいたい。
ワガママとか自分勝手とか、そんなものを通り越した気持ちでした。

「1人でじっくり考えて…どうやって生きたらいいか見つけたかった……結局…何も見つけれなかったけど……学校のことを考えずに過ごせた数日間は…とても幸せだった……」