…地名?

さぁ…なんて言うんでしょう?
思いつきで駅を降りたから、駅名すらも見てません。

とにかく、山の上を目指して歩こうとして、駅チカにあったコンビニみたいなお店で食料を買って、どんどん、山に向かって歩いてたら…

見つけたんです。

キレイな鳥居を。

何故か不思議なくらいに光ってて、ゼッタイに由緒ある神社があるに違いない!…と、寺ガールのような気分に浸ってくぐり、石段を上って、広い境内に辿り着いたのは良かったんですが……



……「想像と違う」…と言うのは、こういう事を言うんだろうな…と思いました。


境内には、何もなかったです。
フツウ、私の知ってる神社には、手を洗う場所があって、お賽銭箱の置いてあるお社があって、
おみくじやお守りを売ってるお店があって、
どうかすると、大きな御神木まであるというのに…

ここは、そのどれもが、何もないんです。

もしかしたら、昔はあったのかもしれません。
でも、いまはただの空き地。

石段の下に、どうしてあんなキレイな鳥居だけが立ってるのかも謎のような場所。

でも…面白いことに、落ち着けました。

静か過ぎるくらい静かで、鳥の声がたまにする程度。
風が吹くたびに、木々の枝や葉っぱがこすれ合い、ザワザワ…と音を鳴らすくらい。

家の中にいたら、お兄ちゃんのやってるゲームのミュージック音か、
お姉ちゃんの下手くそな歌声しか聞こえてきませんが、
ここでは、今まで聞かなかった音が聞こえてきます。

大キライな人の声もしません。


自分は、1人なんだな…と、実感しました。