ワンコorオオカミですか!?




「結構です。もう、本当に関わらないで下さい」
「どうせ、今のお前の悲鳴で俺がお前を襲っただの、珈琲をかけただの噂は広まる。俺だって関わりたくないが、このままでは気が済まない」

「――正直にごめんねって謝れば良いのに、本当に不器用なんだから」
「9階だな。――来い」

手を掴まれて、思わずビクッと身体を強張らせたら舌打ちされてしまった。

「お前、面倒くさいんだよ」

辛辣な言葉に泣きそうになったけれど、次の瞬間上着を脱いだ美国笙が私の肩にその上着をかけた。

「買ってくるから、待ってろ。良いな、大人しくしていろよ」
「どうでも良いけど、動揺し過ぎだから。8階よ」

嫌そうな口調なのに、上着をかけてくれる姿は王子様の様にキラキラして見えた。
外見だけは本当にこの人は目を惹く。

「地山さん、アイツ一人で行かせない方がいいわよ」
「へ?」
「すっごい乙女嗜好だから、ピンクの可愛いフリフリつきのスーツとか、またはよく分からないからって、一番値段の高い服を取り合えず買っちゃうわ」