ワンコorオオカミですか!?

「お前が人と関わるのを逃げていたことを俺がフォローするつもりはないが、仕事の方は全力で支える。お前のためではない。ね――」

ね?
言いかけて、美国笙は切れ長の瞳を大きく見開いた。
その視線の先は、私の肩?

「やっぱり、お前だったんだな」
長く、スラッとした指が伸びてきて私の肩に触れてきた。

なんで? なんで話の途中だったのに肩を触っちゃうの?

急に怖い顔になった美国笙がちょっと怖い。
この迫力に蹴落とされない日なんてくるのだろうか。

「お前、あの夜――」

「うわ」

何かを言いかけた瞬間、遅刻ギリギリの問題児たちがエレベータの扉を開けた。

紺野さんと狼君だ。

「貴方達、乗り込んだままボタン押してなかったの?」
「お前、先輩から離れろ! 万年オオカミ野郎!」

万年オオカミ野郎発言に思わず噴き出すと、思いっきり見下ろされ睨まれた。

「あら。普段牙を隠してるオオカミが何を言ってるんだか」

ふんっと紺野さんが嘲笑う。