ワンコorオオカミですか!?

「可愛い! 狼君ったら本当にセンスがいいね」

ナイスっと抱っこしたサンタの手を私が動かして語り掛ける。
「誉めて遣わすぞ。大義であった」

光栄でございます、と狼君は言って直ぐに真面目な顔に切り替わる。

「予防接種とか色々検査とかもしてけど、異常ないってさ。あと、生後3カ月ぐらいじゃないかなって医師が言ってたみたいだよ」

「へー。じゃあ本当にまだ赤ちゃんだね。よしよし、狼君は優しかったかい?」

サンタがみゃーみゃ―鳴くので、きっと狼君は優しかったのだろうと思う。

「先輩、その眼鏡でも大分感覚掴めて来てるじゃないですか?」

「うん。目を集中して使わなかったら確かにいいかも!」

でも、仕事とかで目を使う時は、やっぱいつもの視界がいいな。

「でもね、いつもの視界は、私を守る小さな視界で、――視野が狭かったと思うんだ。だから、怖くないモノまで怖く見えちゃう」
「先輩?」

「明日も頑張って出勤するよ、私」

そして、この慣れない視界から彼を見てみよう。
怖くても、怖くなくても――いや、やっぱ怖いけど。

怖くない部分を見てみたい。