ワンコorオオカミですか!?




才能だけで食べていけるの?

実際に狼君や美国笙みたいな、才能がある人はそうなのかもしれない。
趣味を仕事に出来て食べていけたらそれはそれで楽しいかもしれないけど。
でも、私は逃げているのかもしれない。
人の輪に入るのが苦手だから、とか。
狼君が世話を見てくれるから、とか。
色んな幸運が重なって、現実から逃げて、甘い考えの中、生きてきたようにも感じる。
いや、実際そうなんだけど。

「やだ。落ち込まないでよ。説教したいわけじゃないのよ? 甘えてばかりはイライラするけど。ただ貴方のスキルアップや世間知らずを克服したいなら、少しは歩み寄るのも良いし――それにね」

綺麗なピンクの爪に息を吹きかけながら、紺野さんは美人らしかぬ、にんまりと悪代官の様に笑う。

「ムカつく美国笙が、自分の下に付くなんて面白いじゃない。あいつ、どうしてもこの仕事に参加したいのよ。土下座しろとか、靴舐めろとか、首輪付けて1日過ごせとか、命令したらしちゃうんじゃない?」

「えええ? でも何で」

「さあ。でもあいつの仕事へのプライドやスキルは本物よ。貴方にないもの全て、吸収しつつ扱き使うのって楽しくない?」