ワンコorオオカミですか!?

「大丈夫!? 地山さん!」

「目に怪我していない?」

木田さんと柴田さんが飛び込んでくれたけど、私は割れた眼鏡を見て呆然と座り込むしか出来なかった。

眼鏡が無ければ殆ど見えない視界では、二人がどんな表情で私を見ているのかも分からない。

「先輩、目大きく開いて」

狼君が私の頬を両手で包んで上へ持ち上げる。

無意識に目を見開いた私の目を覗きこんでいる?

「転んだ拍子に外れた眼鏡の上にファイルが落ちたんだろ。でも一応、病院行った方がいいよ。目は大事になったら大変だし」

3人の大声で、他の部署からも野次馬が現れ出した。
自分の軽はずみな行動で、皆を巻きこんでしまって恥ずかしい。

「この眼鏡ってちゃんと保険に入ってる? 高額なんだよね」
「あ、どうだったかな。帰ったら保証書確認してみます」

ざわつく廊下で、私に寄りそってくれて立ち上がらせてくれた木田さんと柴田さんは本当に女神の様だった。

私が立ち上がったと同時に、今度は美国笙(らしき影)が吹っ飛ばされて廊下に尻もちついて周りをざわつかせた。