ワンコorオオカミですか!?

狼君の両手が私に伸びてくる。

驚いてぎゅっと閉じた目の横に両手が触れたかと思うと、眼鏡を外した。
「俺が壊すはずだったから、美国部長のせいで変わって行く先輩を見て、ちょっとだけ焦ったり悔しかったりした。でも、もう俺が壊していいんですよね?」
「壊す?」

物騒なその言葉に不覚にもどきどきと胸を高鳴らせてしまうのは、私が経験不足だからだろうか。
眼鏡のせいで、視界が滲むのは悔しい。

狼君がどんな表情なのか、私は知りたいのに。

「狼君、眼鏡返して」
「返さない。これからは先輩から貰ったものは、全部返さないです」
「狼君……」

「俺が見たいならね、先輩。――先輩が俺に近づいてくれなきゃ」

わ、私が近づく……。

その言葉に、胸が熱くなる。
私が狼君に自分から近づく?

「でもね、近づいたらもう可愛いわんこのフリはおしまいだからね?」
「う……」

それは、とうとう私に本性を見せるってこなんだ。