ワンコorオオカミですか!?




「だったら良いんですけどね。でも、男の家に一人で乗り込むなんて危険ですよ。あの美国笙なら尚更」
「そう? あんな女の人に不自由しない人が私なんて摘まみ食いするかなー」

ちょっとだけ、ギクシャクしながらも二人で駅のホームへ向かう。
学生やサラリーマン、私服の人など昼間よりも人で溢れかえっている。

「本当に心配したんですからね」
「もう大丈夫だよ。でも、サンタを会わせる約束をしたんだけど、狼君の家に上げるわけにはいかないよね。ちょっと私の部屋に借りて良い?」
「駄目です。それなら俺がいる時の俺の部屋で美国笙と会わせましょう。それなら、いいですよ」

さっきまでより態度を柔和にしてくれた狼君が、意外と優しい条件をつけてくれた。
それぐらいなら、大丈夫だと思う。

その方が力づくでサンタを奪われる心配もない。

「先輩、ちょっと混んでるから俺の背中から飛び出ないようにしてくださいね」

ホームに入って来た電車は、立っている乗客が、ラッシュほどではないけど居た。
なので狼君も慎重になってくれたのか、ドアと狼君の間に私を挟んでくれた。