ワンコorオオカミですか!?

サンタの夜のご飯を準備して、私は一度家へ帰った。
美国部長に買って頂いたスーツ三着。
結局御礼も出来ないままだったけれど、返そうと思う。
大柄の向日葵がプリントされたワンピースに、髪をお団子に括り昔良くしていた姿で部屋を出る。


『自分』が何もない私は、流されて同じ格好をして町中を歩くのも少し違うと思ってしまったから。

「あの、今から家に行っていいですか?」

ワンコールで繋がったその電話の相手は、『もしもし』も言わなかったからきっとすぐに私だと分かったんだと思う。
だから私も敢えて名前を告げなかった。

『遠いぞ』
「構いません」
『もうすぐ駅から乗る。来たければ来い』

短くそう告げて電話は切られる。

会いたくない相手に、逢いたくない場所で会う。
それだけでも心は重いのだけれど、仕方が無い。

先に解決しなければいけないのは、――その猫好きのお騒がせ野郎なんだもん。