ワンコorオオカミですか!?


「コンペって多分、先輩の喫茶店の建築、内装デザインのやつですよ」

「え、私?」

「あの美国さんが奪おうとした仕事ですから覚えてますよ。先輩でほぼ決まってたのに、終了間際で勝手にクライアントに送り付けたんですよ、あの人」

お菓子を両手で溢れんばかりに抱えながら、拗ねたように言う。
そんな狼君を心配したお姉さま方がその話に参加していく。
「へー。大型建築デザインしかできないと思ってた。内装もできるの?」
「意外と実績集めかもね」
「仕事ができる余裕かしら、あの首筋」
やはり、話すぐに首筋にできた爪痕だった。

「最近は定時で帰ってたのって、外の女が出来たからだろうって噂だったのよ」
「朝帰りを目撃した人が何人もいるものね」

ヒートアップしていく話に自然と体が距離を取ってしまう。
苦手だ。こんな話。


「私語が五月蠅いが、質問がないようならさっさと解散。部署のミーティングに移れ」