「そんな風に簡単に家に入れちゃう先輩は危機感が無さ過ぎる」
「ええ? でも狼君は怪しい人じゃないじゃん。悪い人でもないし、なんか今日は変だし」
「本性が剥がれている今、――俺は危険かもしれませんよ」
にやりと大きく歯を見せて笑うその姿からは、一瞬でいつもの狼君の雰囲気に戻る。
本性――。
「私の目の前に居る狼君は、狼君じゃないってこと?」
どういう意味だろう。優しくてお母さんみたいに世話好きでお節介で、人懐っこくて可愛い後輩は全部嘘?
狼君が私を騙しているようには全く見えないけど。
そう貴方が言うならばそうなのかもしれない?
「俺、先輩の前ではまだ見せてない部分があるじゃないですか」
にこりと笑うその裏の意味が私にはよく分からなくて思わず首を傾げる。
眼鏡のせいでも、月夜のスポットライトのせいでもない。
私の視界は狭くてぼやけているんだ。
狼君を見ている時は。
「その本性はいつ見せるの?」
「うーん。今の様子じゃ、もう見せても良い気がするけど、でも今日は我慢する」
「そう?」
「いつか、チョコの魔法と一緒に教えてあげますよ、先輩」
やっと普段通りになった狼君は、私の隣に並んで歩き出す。
「ええ? でも狼君は怪しい人じゃないじゃん。悪い人でもないし、なんか今日は変だし」
「本性が剥がれている今、――俺は危険かもしれませんよ」
にやりと大きく歯を見せて笑うその姿からは、一瞬でいつもの狼君の雰囲気に戻る。
本性――。
「私の目の前に居る狼君は、狼君じゃないってこと?」
どういう意味だろう。優しくてお母さんみたいに世話好きでお節介で、人懐っこくて可愛い後輩は全部嘘?
狼君が私を騙しているようには全く見えないけど。
そう貴方が言うならばそうなのかもしれない?
「俺、先輩の前ではまだ見せてない部分があるじゃないですか」
にこりと笑うその裏の意味が私にはよく分からなくて思わず首を傾げる。
眼鏡のせいでも、月夜のスポットライトのせいでもない。
私の視界は狭くてぼやけているんだ。
狼君を見ている時は。
「その本性はいつ見せるの?」
「うーん。今の様子じゃ、もう見せても良い気がするけど、でも今日は我慢する」
「そう?」
「いつか、チョコの魔法と一緒に教えてあげますよ、先輩」
やっと普段通りになった狼君は、私の隣に並んで歩き出す。



