いそいそと狼君がパソコンを立ち上げている傍らで、ずっと部屋に居たサンタはまだ遊んで欲しそうで、ちょっと後ろ髪が引かれるし、まだ冷蔵庫には昨日のシチューが残っていたのを確認したけど仕方ない。
「いい加減、今日ぐらい帰るよ」
毎日毎日、後輩にご飯や寝る場所を提供されるのも何だか申し訳ないし。
もうほぼ狼君の日課になっているけどね。
「え、もうすぐ一緒に住むんですから良いじゃないですか、あの家に帰らなくても」
「帰るよー。牛乳の賞味期限も近いしー」
のんびりそう答えると、こっそりと牛乳なんかに負けるのかって呟いた。
いや、サンタの可愛さは牛乳なんかには負けないよ。
負けないけれど、でもこのまま狼君に甘やかされている世界のままじゃ、あの美国笙には勝てないんだもの。
ごめんね。
そう言ったら狼君の尻尾と耳がしょぼんとしそうだから言わないけど。
「サンタを任せます」
「送っていくから待ってて。サンタはもう夜風は寒いからお留守番だぞ」



