転校生は恐る恐るといった感じで志優(しゆう)の席まで来た。
「私は天宮志優、よろしくね」
「あ、若塚都です」
よろしく、と言って席に座る。
「じゃあ、授業始めるぞー」
担任はもはや転校生を放置。つか、転校生が来たからといって騒がしくもならないこのクラス。ま、いいけど。
にしても、何か抜けてんだよなあのセンセ。肝心なことは伝え忘れること多いし。
けど、生徒受けはいいらしい。何故かは知らないけど。
「ねぇ、みっちゃん」
「何、今授業中」
「あ、うん、そうなんだけど」
「前向け」
「えー……」
「いいから前向け、バカ」
さっさと向けよ!

