-玲央side-


陸様が同年齢の子供よりずば抜けて賢くて助かった……。


光様をうまくなだめすかして本家へ連れて行くのを手伝ってくれた。


あの紙袋の中身は………


高級下着だった………完全に葵好みの。


こっそりタンスの中に入れておこうという算段だったらしいが………


それはさて置き。


暫く本家で子供を預かって欲しいと言わなければいけないな………。


本家へ着いてすぐ、俺は大旦那様に面会を請いに行った。





「ユリは大丈夫なのか!?」


メイドたちに陸様たちを預け、俺は大旦那様の書斎に向かった。


入った途端肩をがっちり掴まれた。


「………玲央を離してやれ誠一郎。」


「ああ………。」


お祖父様、助かります。


「過労だそうです。事件の解決が上手く行っていない様子です。山岸様にお伝え願えますか?」


「今の言葉を聞いて広大が辰彦に連絡しただろうよ。………部下は圧力をかけられるだろうな………。」


“温情なしの警視総監”だしな………。


数回したあったことのないユリの部下に心の中で合掌した。