「ホントいいよ。俺やるから」


一緒に居ると逆にやりずらくなる。

そんな悲しそうな顔で立たれちゃ、本気で抱きしめてやろうかと思ってしまう。

だから一旦、俺から離れてほしい。


「ごめんなさい…」


呟かれた言葉に本気で調子が狂う。

ごめんね。とか、ごめんなさい。とか…

そんな素直に言われたくもない。

美咲には不釣り合い…


「みぃちゃん謝りすぎ。別に謝る必要もねぇだろ」

「……」


もう、これ以上謝んなよ。

そんな泣きそうな顔で。

俺の理性…ぶっ壊す気かよ。


美咲を追い払う様に、俺は美咲の背中を軽く押し、ソファーへと連れて行く。


「気にしなくていいから座ってな」


そっと美咲の背中から手を離し、俺は再びキッチンへと向かう。

カウンターキッチンから見える美咲は、ソファーに座らず床に座って膝を抱えた。

ソファーに背をつけて、まるで本当の子猫の様に身を縮めて座ってた。


慣れない手つきでチャーハンを作った。

全く出来ないわけじゃないけど、これくらいは出来る。

そのこれくらいと言うのがチャーハンだった事にマジで何も出来ねぇな…と小さく呟き呆れの笑みが漏れる。


「ごめんな。こんなんしか出来なかったけど…」


うずくまる美咲の目の前にお皿を置く。


顔を上げた美咲に「食えよ」そう言って真向かいに座った俺は缶ビールのプルタブを開け、喉に流し込んだ。