「まぁ、言いたくなかったら言わなくていいけど…。みぃちゃんの友達だって心配してんだよ」

「……」

「それにみぃちゃんの友達が言ってた自分の答えは考えて考えて悩んで苦しんで出した答えだと思う。それを、みぃちゃんに否定されずに聞いてほしかったんだと思うよ?」

「……」

「まぁ、俺が偉そうな事は言えねぇけど…」


ほんとにそう思った。

俺がそんな偉そうな事、言える立場でもなんでもない。


散々今まで遊んで悪ばっかして生きてきた俺に、そんな事、言える立場でもなんでもないけど…


はぁ…と小さくため息をつき、俺は両腕を高く上げ伸びをする。

軽く両方の腕をお互いに引っ張り、硬直してた腕を柔らかくする。


「あー…、けどあの男、一発殴っとけば良かったかな。ってか、そんな事したらみぃちゃんの友達に怒られっか」


苦笑いする俺はもう一度ポケットに手を突っ込み、そこにある封筒を引っ張り出す。


「はい」


少しクシャクシャになったそれを躊躇うことなく美咲の膝に置き、軽く指で突く。


「…何?」

「みぃちゃんのお金」

「はい?」


案の定、美咲は少し目を見開き俺に視線を送る。


「返さなくていいから友達の為に使いなよ。今、みぃちゃんしか友達を守れないと思う」

「……」

「そして、みぃちゃんの事を必要としてる。そうじゃなきゃ、みぃちゃんに言ってきたりしねぇだろ?」


渡した理由は困ってるからとかじゃない。

助けたいとかじゃない。


ただ、お金の為に自分を売るような真似だけはしてほしくなかった。