眠さが更に眠さを増す。

タバコを吸った所で眠さが覚める事もなく、空を仰いで息を深く吐き出した。


前ならば、普通にこの時間まで起きていていても平気だっのに、最近はやけに堪えるようになった。

真面目に夜は帰宅して、美咲と共に寝る時間が増えてから、夜更かしが物凄くしんどい。

慣れってほど、怖いもんねぇよな。

そう思うとフッと苦笑いが漏れる。


「悪い、悪い」


暫くして蒼真さんが来る。

口に咥えていたタバコを灰皿に押し潰し、駐車場まで向かう。


「相変わらずお前は忙しそうだな」


クスリと笑う蒼真さんに首を捻って、軽く息を吐き捨てる。


「いや、忙しいっつーか、毎日のルーティンがそれだけであって忙しとはまた違う」

「それに加わって女に会ってんから忙しいんだろうが」

「あー…って、え?いや、それはまた違うかな。てか全然会ってねぇし、2週間以上会ってねぇわ」


考えてみたら美咲と2週間以上会っていなかった。

いや、むしろ俺たちにとっちゃ当たり前のこと。


「は?まぢで?お前それでよく我慢出来んな」

「我慢っつーか、アイツ会いたいの一言も全く言わねぇからな」


思わずそう言って苦笑いになる。

ほんと言わねぇしよ、美咲は。

俺より自分が優先。

ま、それが悪いとは言えないけど、さすがに俺も逢いたくなってくる。


「なるほど。桃華に似てんな」

「あー、そんな事言ってましたね」

「まぢで言わねぇの。だから俺がしつこく毎日会おうって言ったり、会いに行ってたら、まじうざいって言われてたわ」

「桃華さん、まじでホスト嫌ってましたもんね。会った時も言ってたし」

「そーそー」

「でも俺、流石にマジうざい。は言われた事ねぇっす」


苦笑いしながら駐車場まで辿り着き、俺は助手席に座り込む。