「え?いやいや無理っしょ。楓さんに終了後は酒飲ますなって言われてんすもん」

「は?誰に?」

「社長にこの前言われたっす」

「はぁ?マジかよ」

「てか、ずっと思ってたんすけど、楓さん、薬の意味ねぇっすよね?」

「なんで?」

「薬飲んでからビールとかって効いてるんすか?」

「まじ俺も思ってた」


サトルが言った後に、彩斗が納得する。

そんな事、あんま考えてなかったわ。


「まーまー、そこは置いといて、」

「え?なにがっすか?」

「ほらな、お前。社長に言われたら、そこはやめとけ」

「絶対、お前いつかは入院するわ」


蒼真さんの後に流星がため息を吐き捨て、俺に視線を送る。


「いや、大丈夫だろ」


そう呟いて短くなったタバコを灰皿に押し潰し、少なくなったペットボトルの水を全部飲み干す。


「俺なんか酒飲まずに23時には寝てんのに」

「あー…桃華さん言ってました。子供寝かしつけに行ったと思ったら自分が先に寝てるって」

「いや、まじで眠くなんだよ。つか今もすげぇ眠い」

「俺も眠いっすよ」


どれくらい居たのか分からなかった。

色んな話に花が咲き、時間を忘れていた。

ポケットに入れているスマホを取り出し時間を確認する。


「今、何時?」


俺に視線を向けながら問いかける蒼真さんを見ながらスマホをポケットに仕舞った。


「3時25分」

「もー、そんな時間すか?俺、朝ジム行くから帰ります」


彩斗が立ち上がってテーブルの上の物を片付けて行く。


「お前、朝からジム行ってんの?」

「開店同時の9時から。楓さんも行きますか?」

「行かねぇよ」

「前行ってましたよね?」

「もぉ今は無理。仕事なかったら寝たい」

「大変だな、お前は。もぉ俺も帰るわ」

「蒼真さん、送って」

「おぉ、ええよ。張り切って来たけど、やっぱこの時間キツイわ」


苦笑いする蒼真さんに流星はクスクス笑みを漏らした。


「絶頂期とえらい違いっすね」

「お前らもそーなんだよ」


流星と蒼真さんが話してる光景から視線を外し、先に外に出る。

そして出た瞬間に取り出していたタバコを咥えて火をつけた。