「いやいや、お前がちゃんとしねぇと下の奴らに示しつかねぇだろうが」

「つか俺、蒼真さんよりマジちゃんとしてるし」

「お前、そこで俺を出すなって」


顔を顰めて苦笑いをする蒼真さんに、俺はタバコを咥えたままクスクス笑う。


「桃華さん、言ってましたよ。蒼真さんの愛が重いって」

「ははっ、愛が重いって、どんだけつぎ込んでるんすか?」


流星がケラケラ笑ってると、


「盛り上がってますね」


そう言いながら、俺の隣に彩斗がソファーに腰を下ろした。


「いま、蒼真さんの愛が重いって話してんだよ」

「え?なんすか、それ」


流星の言葉に彩斗は苦笑い気味でグラスに氷を入れていく。


「桃華さんに対しての」

「あー…、なるほど。え?重いって、どんだけ?」


彩斗も同じことを思ったらしく、氷の入ったグラスの中にウイスキーを注ぎ込む。


「蒼真さん、なんか飲みます?」

「いや、車で来てっからウーロン茶でいい。こんな時間から飲んで帰ると朝方堪えんだわ」

「マジっすか」

「桃ちゃんに怒られっし」


そう言った蒼真さんに彩斗が笑い、俺までもクスクス笑みを漏らす。


「桃華さん、愛されてますね」

「愛してるもんじゃねぇだろ。昔の桃華さん話、俺も重かったし」

「え、そーなんすか?」

「あれ?お前、しらないっけ?」

「いや、あんま知らないっす。蒼真さんと絡んでたの半年もなかったし」

「あー、そんなもんか。まじあん時、重かったわ」


煙を吐きながらペットボトルの蓋を開け、喉に流し込み、クスクス笑う。


「重かったっつーなよ」


蒼真さんは灰皿にタバコをもみ消しながら、彩斗が置いたウーロン茶に口を付けた。