「…夜はあんまり食べないから」
「食えよ。つか、夜だけじゃねぇじゃん。朝もいつも食ってねぇじゃん」
ごめん。
俺が夜居ない事が悪いのに、美咲を何故か責めてしまった。
「うん…」
「うんじゃねぇし。…てか俺が悪いよな。食べに連れて行く時間もねぇから…」
「……」
「でも食べないと身体によくねぇよ。みぃちゃんに何かあったら心配すんじゃん」
俺の所為で迷惑もかけたくなければ身体も壊してほしくはない。
一緒に居たいとも言ったものの、何もしてやれない自分に苛立った。
「じゃあ、私は心配しちゃいけないの?」
「何が?」
「だから…私は翔の心配をしちゃいけないのかって…」
「俺の?」
「うん、そうだよ。翔はいつもはぐらかすじゃん。自分の事は何も言わないじゃん」
「……」
「私は、…私は翔の事いつも気にしてんの。翔が薬飲むたびに…飲むたびに怖いんだよ」
華奢な美咲の身体が震えだす。
声を上げたせいなのか、泣きそうになってるせいなのかは分からないが、美咲の身体が震えているのが分かる。
むしろ俺からしてみりゃ急にどうしたんだ。と思うばかりで、俯いている美咲の傍に行きしゃがみ込んだ。
いつもの美咲じゃない事に俺は戸惑った。
「みぃちゃん、どした?」
膝の上に置かれている美咲の手に俺の手を重ね合わせた途端、
「ごめん、シャワー浴びる」
冷たくあしらって俺の手を払った美咲は立ちあがり、その美咲に無意識に俺は顔を歪めた。
脱衣所へと向かった美咲の背を見て深いため息を吐きだす。
何を考えてんのか分からない美咲に、またため息が零れ落ちた。
さっきの内容からすると俺のせいなんだろうけど。
俺の事を心配して言ってるんだろうけど。
でも、そうじゃないような気もする雰囲気だった。



