「うーん…良かったら相談にのってあげるよ?」
「つか、もし相談事があったとしても絶対お前には言わねぇし」
「は?何でよっ、」
「なんの解決もしねぇだろ」
「酷すぎー!これでも私いろんな相談に乗って解決してんだよ?」
「へぇー…」
苦笑い気味にそう呟き、焼き鳥を食べた後、ビールを喉に流しこむ。
「てかさ、それでもホストなわけ?前から思ってたけど冷たすぎない?」
「仕事とプライベートは違うからな。つかお前もだろ」
「私は一緒だし。いつもこんな感じ」
「へぇー…」
「楓はさ、もう天辺だからのぼり上がる心配はしなくていいけど、私は必死なんだから」
「まぁ、落ちる心配はあるけど」
「そうにはみえないけどね」
「表にだしてねぇだけだし。で、今順調な訳?」
「順調じゃないよNO2だし。結構しんどいんだよねー…」
不意に過ったルイの言葉が頭に焼き付く。
″楓さんにはー…マジで負けないっす″
アイツと同じ立ち位置のミカからすると、そうなのかも知んねぇけど。
「その位置から見るトップってどんなの?」
グラスに突き刺さってるストローを咥えながらミカは少しだけ首を捻った。
「うーん…ぶっちゃけ邪魔」
そのストレートな言葉に俺は思わず苦笑いする。



