「翔さん、蓮斗さん、おはよーっす」


前よりも明るくなった髪をかき乱し、欠伸をしながら近づいてくるタケルに顔を顰める。


「ありゃお前見て今、勃ってんなアイツ」


ケラケラ笑う蓮斗のお尻を目掛けて俺は一発蹴りを入れる。


「だまれ、お前」

「いてぇな、」

「久し振りっすね、翔さん。寂しかったっす」

「全然寂しくねぇわ。静かで嬉しかったわ」

「酷いっすねぇ。俺少しの間、蓮斗さんと一緒だったんすけど、蓮斗さんと一緒に居るだけで他から距離置かれるんすよ。悲しかったっす」

「え?マジで?おもろいな、それ。見かけ怖いからって事?」

「そうっす。話しかけんなオーラが凄くて」


悲しそうに呟くタケルに俺は思わず蓮斗に視線を移し、フッと思わず笑う。

まぁ、確かに初対面の奴はコイツをみてビビるだろう。


「あ?でも良かっただろうが。面倒な仕事おしつけられねぇで。夜勤行けとか言ってたからな」

「おぉ。それはマジで助かった。夜勤なんか嫌っすよ。夜遊べねぇし」

「お前は気楽トンボかよ」

「なんすかそれ?」


馬鹿っぽく笑いながら一人先行く蓮斗に、タケルは俺に視線を向ける。


「ねぇ、翔さん。気楽トンボってなんすか?」

「気楽で何もしない人っつー事。仕事もせずにぶらぶら遊び暮らしてる奴の事」

「はぁ?俺、働いてますよー」

「いや、多分そう言う意味とかで言ったんじゃねぇと思うけど」

「じゃ、どんな?」

「知らねぇ…」


呆れた様に笑いながら俺も足を進め、作業に取り掛かる。

ここが午前中に終わらせないといけない所為か他からも何人か応援が来てくれた事によって12時前には終了した。