「別に年齢がどうこうっつー問題でもねぇし」

「ふーん…そうなんだ。でもあれだよね、その子から見れば翔くんは物凄く大人だもんね。大人すぎて近づきにくいよね」

「沙世さんにそんな事わかんねぇじゃん」

「分かるよ。だって私17で娘産んでるもん。当時旦那は22歳」

「…え?そうだったっけ?」

「そうよ。翔くんたちと似てるでしょ?色々あったもんねぇー…あの頃は」


沙世さんは思い出すかのようにフッと頬を緩めた。


「別に沙世さんの恋愛なんか聞きたくねぇから」

「あれ?そうなの?なんか役立つと思って」

「何に役立つんだよ、そんな事」

「うーん…なんだろう。翔くんの気持ちは分かんないけど、その子の気持ちは分かる」

「……」

「ホストだから近づきにくいものもあるわよ。あ、だからって辞めろって言ってるんじゃないからね?決心がついて辞めようって思う時がきたら辞めればいいと思うし」

「……」

「ほらー…翔くん悩んでたじゃない?辞めたいって。今もそう思ってるの?」

「さぁ…よく分かんね」

「ま、あれだよね。結局は翔くんが語ってた本心が正解だよね。辞めるべきものが見つかればやめますよ…ってね」

「つか。正解とか正解じゃないとかって、結局は分かんねぇよ」

「なんで?分かるよ。私さ17で妊娠した時、物凄く周りから反対されたの。一番反対したのが百合香だったよ。高校生だし5歳も離れてたから相手は遊びだよって、百合香にそう言われてたの」

「……」

「当時の私からしたら5歳は凄く大人で、遊ばれてるってそう思ってた部分もあったけど。あの時が一番、百合香と喧嘩した時期だった」

「……」

「でも今となっては正解の道だったって思うよ。今、悩んでるその答えが、いつか翔くんにも正解だったって思う時が来る」


何で今、こんなに沙世さんに語られてるんだろうって、思ってしまった。

だけど、なんでか知んねぇけど、心に残るものを感じてしまった。