「諒也が言ってた。と、言うよりも葵ちゃんが言ってたみたい」
「……」
「何で行かねぇの?元気でやってんのか心配してたって」
「そう…」
小さく呟かれた言葉はあっけない言葉で。
まるでどうでもいいって言うような返事だった。
他に言う事ねぇのかよ。って思う事と、何に悩んでるって事で。
その美咲に深く追求もする事すら出来ない自分に情けが生む。
助ける。と言った俺には結局どうしたらいいのか分かんなくて、ただため息が出るだけだった。
視線を向ける美咲の横顔。
寂しそうな悲しそうな、そんな表情。その瞳から不意に流れ落ちた涙に俺は必然と視線を避けていた。
助けるにも助けられなくて、美咲が何を望んでいるのかも分からなく、そんな必死になって溜め込んでいるその姿が俺とリンクした。
「そんなに頑張んなくてもいいんじゃね?」
「…別に頑張ってないし」
その強がってる美咲の言葉に薄っすら苦笑いが漏れる。
そう言うと思った。
美咲は絶対に俺に頼らないって事。
俺に縋りついてこないって事。
そんな事、分かってたけど、美咲が不意に流した涙が途轍もなく苦しそうに見えた。



