なんでこんなにも苛立っているんだと思うくらい自分でも分からなかった。
昨日の酒が未だに残っているこの身体にため息すらも重く感じる。
それと同時に美咲が過り、学校だと思いながらも電話をした。
案の定、出る気配など全くなく、その着信で掛け直してくれるだろうと思ったけど、その日のトビの仕事が終わるまでに美咲から掛かって来ることは一度もなかった。
その挙句、愛莉からの連絡はあった。
″お願い。もう一度話がしたい″
その内容にもう何度吐き捨てたか分からないため息が漏れる。
また会ってどうする。
会っても俺の答えは同じで、それ以上の事は何もない。
掛かってきてほしい相手からの連絡など一切なくて、逆に掛かって来なくていい相手からは連絡があるその複雑さ。
連絡を無視して、はい終わりって事にもいかず。
″時間つくっから待って″
その返事だけを返し、俺は帰宅してすぐキッチンに立った。
結局今日の昼は気分が悪いまま殆ど食えてない飯。
目の前でガツガツ食っているタケルを見たら更に気分が悪くなって結局食えなかった。
だから今頃空腹感が襲ってきて、沙世さんから貰った肉を焼いて食った。
食って休憩とはいかず、休む暇もなくシャワーを浴びスーツに着替え、掴んだスマホでタクシーに電話をしようとした時だった。
着信音で反応してしまった。
一瞬、頭に過ったのは美咲で。
でもその画面に映し出される名前に、ため息が出る。



