店に着いた瞬間に睡魔が襲う。

眠気を冷まそうと冷蔵庫から取り出した水を一気飲みするも、そう簡単には眠気など醒める訳もなく、ため息が漏れる。


「お前、またため息?そんなため息吐いてっと幸せ逃げんぞ」


ケラケラ声に出して笑う流星に、またため息を吐きだす。


「逃げるほど幸せなんてねぇからな」


小さく呟く俺の目の前に流星の顔が現れ、不愉快な笑みを漏らす。


「最近のお前のプライベートはなんだか忙しそうだな」


ニヤリと口角を上げた流星の額にデコピンをし、「邪魔」とだけ吐き捨て、数歩下がった流星の後ろにあったソファーに俺は腰を下ろした。


「いてぇな」


呟きながら俺の横に腰を下ろす流星はタバコを咥え、


「元カノとの再会はしたのかよ」


クスクス笑いながらタバコに火を点けた。


「ってかお前かよ。勝手に俺の番号教えやがった奴は。ふざけんなよ、」


思った通りの言葉が口からすぐさま出てしまった。


「悪い、」


タバコを咥えたまま顔の前で両手を合わせる流星は、謝るどころか顔から笑みが駄々洩れである。