カフェには黒豹と王子様がいます

「一期一会だっけ?」

「まあ、それは抹茶の方だけど、考え方は同じだよね。今、このお客様にどれだけ満足していただけるか」

 徳永先輩の接客が素晴らしい理由が分かった。常にそういうことを考えているんだ。

「徳永先輩……すごい」

「竹本さん、西口、満足していただけましたか?」

 にっこり笑うその姿は、いつもの「ピンクのバラをしょった王子様」というより、「桜の花をしょったお殿様」

 ……お殿様っておかしいかな?


「徳永くん、素敵……」

 やばい、竹本さんの目がハート。

「い、いやほら、一緒に働いている仲間としては、落ち込んでいる人をどうしたら慰められるかなーって小野田と相談して……」

「あたしのために」

「に、西口のためもあるし」

「徳永くん!やっぱりあなたは、あたしの王子様!」