カフェには黒豹と王子様がいます

 なんなのよ。

 店が開店し、お客さんたちが入ってくる。

 コーヒーのいい香りが店に充満する。

 この人が入れたコーヒーは本当においしいらしい。ケーキを食べている人の顔もほころぶ。

「腕は確かみたいだな」

 小野田先輩が話しかけてきた。

「でも私、ずっと無視されてるんですけど」

「……うん。まあ、ちょっと人種が……あれかな」

「え?」

「そのうちわかるさ」

 よくわからないまま、徳永先輩が来る時間になった。

 注文を聞いて戻ると、徳永先輩が驚いたような、困ったような顔をしていた。

「あ、おはようございます。どうかしましたか?」

「い、いや、まあ……あの人が竹本さん?」