カフェには黒豹と王子様がいます

「こっち来るかな」

「仕方ない、場所変えるか」

 もうやだ!はやく探しに来て!小野田先輩!

「西口さん立ってよ」

 私は首を横に振った。ここにいれば見つけてもらえるかもしれない。

「頼むよ、じゃないと、無理やり立たせるよ?」

 豊川くんの言葉が怖かった。でも、小野田先輩に見つけてもらえないのはもっと怖い。

 私は首を横に振り続けた。

 その時後ろから低い声がした。

「いい加減にしてくんねえかな」

 明らかにイラついた声。こわい!

「まあまあ、黒岩、落ち着けって」

「ムカつくんだよ。豊川のためだと思って仕方なく付き合ってるけどさ」

 後ろにいる黒岩くんは、かなりイライラしていた。みんなになだめられてはいるが、後ろから言われて怖くて怖くて体が震える。