カフェには黒豹と王子様がいます

 私は5人に誘導されて、ベンチに座らされた。

 すると、両隣りにぴったりとくっつく感じで別の子が座った。

 あわてて立ち上がろうとしたら、もう一人が前に立ちはだかった。

「じっとしてなよ」

 そう言って後ろにも一人。

 身動きが取れない。

 すごく密着してくるので、私は少しでも身を縮めた。

「おまえらさ、ちょっとやりすぎ。かわいそうじゃん」

 豊川くんは少し離れたところで、にやにや笑いながらそう言う。

「おまえのためだろ?邪魔も来ないし、逃げられないようにしたぜ」

 その言葉を聞いて涙が出た。

 やっぱり小野田先輩に一緒に帰ってもらえばよかった。

 この子たちはたぶん徳永先輩がいない今日を狙ったんだ。

 私どうなっちゃうんだろう。

 怖い。

 逃げたい。

 徳永先輩、小野田先輩助けて……!