カフェには黒豹と王子様がいます

「店の名前は『コンフォート』……癒しとか、慰めとかそういう意味。ケーキとコーヒーってさ、疲れた人を癒したり、傷ついた人を癒したり、慰めたり、できると思うんだよ。だからそういう店を作る」

 拓海は嬉しそうに私の肩を抱く。

「そうね、いずれはね」

「いずれじゃなくて、すぐにでも作る」

「つ、作るって、そんなに簡単には作れないのよ?」

「うん」

「店の場所だって」

「うん、元子はどこがいいと思う?」

「て、店舗も借りるのか、買うのか考えないと」

「ああ、そっか」

「そっか……って。メニューだって考えないと」

「それは大丈夫。僕、コーヒー入れるのも、ケーキ作るのも得意だから」

「原価とか値段とか」

「あー……なんとかなるんじゃない?」

「何とかって……」

「でも、店出すからね」