カフェには黒豹と王子様がいます

「でもフランスに行っちゃったからね。で、西口さんがフランスに行けるようにいろいろしてあげてたみたい。つらかったんだろうね、そばにいるのが」

 徳永さん……かわいそう。

「それで今日、西口さんのフランス行きが決定したの。そしたらとたんにあれよね」

 今日子さんは私の顔を覗き込んだ。

「ねえ、本当に、本当は優のこと好きでしょ?」

「え?!」

 私は首を振った。

「……んー、まあいいわ。勘なんだけどね、あなたなら、優をなんとかしてくれそうだと思ったの。顔だけで近寄ってくる女の子たちと違うって」

「……でも、あなたは?」

「あたしは……どこまで行っても、優にとっては妹だからさ」

 今日子さんはにっこり笑って私を見る。