カフェには黒豹と王子様がいます

「もう何でもいいんだ。女の子なら誰だって」

「誰でも……?」

 一瞬笑顔が消えた。

「女の子ってかわいいじゃん?」

 また少し笑うように顔をそらす。

「……西口さんじゃなくても?」

 笑顔が消え、私を睨む。

「……だまれ」

 手のひらで、私の口を覆いながら、低い声で怒鳴る。

「そうだよ、女なんかみんな西口の代わりだ!」

 言い過ぎた。

 徳永さんが切れた。

 徳永さんが愛情も何もなく、私に触る。

 耳元で、絞り出すような声……。

「西……口……」

 涙が出そうだった。